2024 11,23 14:49 |
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2004 03,17 22:46 |
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なんとも評価のし難い、微妙な結果に終わりました。
勝ち点3は死守したものの、バーレーンがUAE相手に2点差つけて勝っていただけに、日本としては少なくとも2点差での勝利が求められていた状況だったのだが・・・ レバノンが引きっぱなしだったこともあり、キックオフと同時に今までの試合と同じく日本の攻める時間帯が続く。が、攻めてはいるけれど効果的な攻めには至らなかったバーレーン戦とは違った。相手ペナルティエリアを目の前にして横パスで時間を浪費するのではなく、積極的に勝負を仕掛け、オーバーラップしてゆく。そうだよ、これが日本の形なんだよ。シドニーやW杯だって、FWが点を取れなくてもMFが得点を重ねてきたじゃないか。 しかし、阿部の得点で安心してしまったのか、前半も20分過ぎから攻撃が停滞し始める。大久保・石川が果敢に仕掛け、決定機を演出するものの決めきれない。後半に入ってもその流れは変わらず、挙句の果てには阿部&近藤の見事なW空振りにより同点ゴールを献上してしまう。 「あぁ、ダメか・・・」「攻めてる時間帯に決めきれないから・・・」とネガティブな方向へスタジアムが流れかけたその時、前田のピンポイントのクロスを大久保が頭で合わせ、これ以上ないタイミングで値千金の追加点。勢いに乗って攻めつづけるものの、最小得点差のままタイムアップ。 阿部のFKを勝ち取ったのも大久保の積極的な仕掛けからだった。以前に大久保について「ダメだ」と語ったこともあり、まだ評価を覆したわけではないが、今日は素直に「ありがとう大久保!」と言いたい。それくらい今日の大久保は活きていた。 なぜ良かったのかを考えるに、大久保以外の日本の選手が「いい子」だったから、という一面があるように思う。UAEラウンドでもホームでも、削られても倒されても文句言わずに立ち上がり、ファールの貰い方の拙さを存分に披露してきた。バーレーン戦の高松のダイブなんて、普通はシミュレーションでイエローカードだ。 そんな中、大久保の最近のスタイルはまさに「悪童」。潰される事にかけてはA代表でも鈴木隆行と双璧を成す存在だ。しかも今日は累積カードの無い奇麗な身で、恐れるものは無い。日本選手の体の入れ方に慣れたレバノン選手や下手な演技を見慣れた審判には、効果的だったに違いない。 さて、大久保談義はこれくらいにして、山本監督に注目してきたワタシとしてはその戦術に目を向けたい。 今日の布陣は、今までと変わってTOP下に二人を置く3-5-2。ボランチを今野一人にして前田と松井を併用することで、前線に厚みを持たせる意図だろうと思われた。が、解説のセルジオも再三指摘していたとおり、試合が始まってみると前田はどうも前線に上がりきらず、ほとんどボランチの位置で動いている。これでは鈴木啓太の守備力をスケールダウンさせただけじゃないか?これは監督の指示なのか、前田の戦術理解度が低すぎるのか、疑問だ。 試合後のコメントを見ると、前田は「ボランチは違和感なくやれた」と語り、今野は「今日はワンボランチ。もっと(前田)遼一さんを前にやって攻撃に絡めたかった」と語っている。少なくとも(結果的に)ダブルボランチを形成していた本人達がポジション自体を把握していなかった事になる。 戦術の良い悪いを置いておいても、これは監督の大きなミスと言わざるを得ない。トゥーリオ離脱による阿部のCB起用でディフェンスラインの人数が足りなくなる展開が減るであろう事、最後のUAE戦に欠くことのできない鈴木啓太がカード累積で欠場へリーチという事情、ボランチでプレイしていた前田を使いつづけたことなどから考えるに、山本監督の意図は“ボランチ前田”だったのではないかと思うが、だとしたら今野にそれが伝わっていなかったということ。戦術の確認などは監督業務の基本中の基本であり、「今野は知らなかった」で済む話ではない。こんなんで選手間の意思の疎通ができるはずが無いじゃないか! 縺れに縺れ、演出家がついているかのような紆余曲折を経てついに最終戦。日本が勝ってもバーレーンの結果次第では五輪出場に届かない場合もあるが、まずは最小得点差でもいいからUAEに勝たなければ話は始まらない。とにかく・・・勝って欲しい。 PR |
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