2024 11,23 11:37 |
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2004 08,12 04:59 |
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ジーコジャパンは守備的で、面白みのないサッカーを展開した
大会中に様々なところから聞こえてきた声であり、これは紛れもない事実であると思う。しかし、監督本人が口にしていた「優勝」というノルマはキッチリと達成した。 今回のアジアカップはヨルダン、バーレーン、オマーンなど中東の中堅国の急激なレベルアップもあり、たしかに優勝への道のりは簡単なものではないことは予想されていた。その中で勝ち取った優勝は、間違いなく勝ちあるものだ。ただ・・・「日本のサッカーが良いサッカーだった」と言える人は、おそらく一人としていないだろう。それほど酷い有様で、前回大会と比べてミスパスの多さ、引出しの少なさなど、確実なレベルダウンを披露してくれた。 前回大会、そして2002W杯での「強い日本」を支えたもの、それはトルシエの持ち込んだ(もっと言えば、オフト-加茂&岡田 時代から暖めてきた)組織的な戦術だったはずだ。これを得ることで日本はアジアのレベルから一歩抜け出し、自国監督に拘ったり、監督采配に王族の干渉があったりする他のアジア各国との差を築いた。 そして結果として今大会は、「組織を捨てた日本」が苦しみに苦しみ、先に挙げたバーレーンなど「組織を得た中堅国」が台頭するという、非常にわかりやすい大会となった。わずか4年で選手のレベルにそれほど大きな変化はないのだから、衰退の原因は戦術にあることはもう自明であり、その責任の所在は監督にある。 ジーコが監督に就任してまず行ったことは「攻撃的サッカーの標榜」であり、その具体案として ・「黄金のカルテット」を並べたファンタジーあふれる中盤 ・4バックによる守備の攻撃参加 ・「攻めの形」を作らないことによる、創造的な攻撃 が挙げられることとなった。 そして2年が経った今、上記3点を振り返ってみると・・・ ・怪我・疲労による海外組の戦線離脱 ・4バックの守備が崩壊し、3バックの採用(アジアカップでは、ほとんど5バック) ・「攻めの形」がないことによる、圧倒的な得点の不足 と、全て破綻してしまっている。あまりにも綺麗な崩壊っぷりである。 選手の離脱は監督の責任とは言えないように見えるかもしれないが、あれだけ特定の選手を酷使し続ければ壊れてしまうのはアタリマエ。事実今年に入って故障した選手のほとんどが、スタメンで使われつづけた選手だ。“酷暑での体調不良”も苦戦の理由に挙げているが、それも含めて監督の管理責任。それにU-23のオマーンラウンドに比べれば体調不良なんて言い訳に出来ない。さらに「黄金のカルテット」に拘泥するあまり、他の選手との連携を一切作ってこなかったことも大きく災いした。いわゆる海外組・国内組問題だ。どのポジションの選手にもスペアになる選手がいないのだから、主力の怪我はチーム力の低下に直結する。 システムに関しては、機能しない4バックを1年近く続け、選手を何度も丸ごと入れ替え、結局2002年のシステム(勿論フラットではないけど)に落ち着いた。結果を見れば「色々やって見たけど全部ダメで、前のに戻してみました。」というもの。新戦力を発掘するわけでもなく、連携を高めるわけでもなく、貴重な時間を2年間丸々無駄に費やしたわけである。 「攻め」については、今までの日本代表で散々言われてきた「決定力不足」を解消しようというもので、協会やサポーターもジーコに一番期待した部分であろう。しかし蓋を開けてみて、監督の行った方針は「何もしない」であった。結果、「決定力」が不足するどころか「決定機(チャンス)」の数さえ激減し、FKやCKなどのセットプレイでしか点を取れなくなってしまい、得点力は更に落ちることとなる。 こうしてみると、ジーコが日本代表にもたらした恩恵がいかに少なく、弊害がいかに大きかったことか・・・。 しかし・・・ なぜか・・・ 結果がついてきているんだなぁ。 「早く解任した方がいいとは思うが、一応 アジアカップまでは様子を見よう」 というスタンスで去年から試合を見てきたけれど、今大会で3位以内に入れなければ 「ジーコの一刻も早い解任を望む。一秒でも早く。」という結論を出すつもりでした。 事実、試合内容はまさにそういう方向へ向かっていました。 確かに、選手はよく頑張った。特に中澤、中村、鈴木、玉田。けれど、彼らが頑張ったから「監督が誰であれ」優勝を手に出来た、とはどうしても思えない。ライバル国が揃って不調だったとはいえ、アジアってそんなに簡単じゃないはずだ。それに「選手を頑張らせた」のだって監督の手腕といっていいと思う。 結局、今大会でジーコを評価できる面というのは、ソコに限るのかもしれない。戦術も体調管理も采配も落第点だけれど、選手のモチベーションを高いレベルに引き上げることのできる監督。野球で言えばナガシマみたいなものなのかな?(ナガシマの采配が云々、って話じゃなくてね。オレ野球知らないし。) んで、結論。 結果が出ちゃったんだからしょうがない。 最後までジーコには選手を引っ張っていっていただくことにしましょう。 事ここに至っては、ブーイングなんかしてる場合じゃない。応援しますよジーコさん。 「最後」ってのが予想以上に、早い段階に来るとしても・・・ PS:コーチに、発言力のある戦術的監督を置くって手もありますぜキャプテン(←未練w) PR |
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